ものづくり補助金とは、中小企業の生産性向上を目的とした補助金です。製造業はもちろん、それ以外の業種でも一定の要件に合致すれば補助が受けられます。しかし、応募に対してどれぐらい採択されるのかが気になるはずです。この記事では、ものづくり補助金の採択率と、採択されるために意識すべきポイントを解説します。

ものづくり補助金の採択率は?

最初に、ものづくり補助金の採択率を、過去の公募におけるデータから読み解いてみましょう。

類型によってもかなりばらつきがある

ものづくり補助金の採択率は実施回や応募する類型によってもかなり異なるのが実情です。そこで、一般型、グローバル展開型、ビジネスモデル構築型の3類型ごとに採択率をまとめました。

一般型

 

締切回 応募者数 採択者数 採択率(%)
1次 2,287 1,429 62.4
2次 5,721 3,267 57.1
3次 6,923 2,637 38.1
4次 10,041 3,132 31.2
5次 5,139 2,291 44.6
6次 4,875 2,326 47.7
7次 5,414 2,729 50.4
8次 4,584 2,753 60.1
9次 3,552 2,223 62.6
10次 4,224 2,584 61.2
11次 4,668 2,785 59.7

 

グローバル展開型

 

締切回 応募者数 採択者数 採択率(%)
4次 271 46 17.0
5次 160 46 28.8
6次 105 36 34.3
7次 93 39 41.9
8次 69 27 39.1
9次 61 24 39.3
10次 70 28 40.0
11次 76 31 40.7

 

ビジネスモデル構築型

 

公募回 応募者数 採択者数 採択率(%)
第1次公募 356 18 5.1
第2次公募 101 28 27.8
第3次公募 41 13 31.7

 

応募時に意識すべき3つのポイント

ものづくり補助金の採択率は決して低くありません。特に一般型の採択率は一時的に下がったものの、第8次以降はおおむね6割程度で推移しています。しかし、油断していたら不採択になるので気をつけましょう。

 

応募にあたって意識すべきポイントとして、以下の3点を解説します。

 

  1. 革新的な計画に挑戦する
  2. 書類の不備をなくす
  3. わかりやすく、完成度の高い事業計画書を作る

1.革新的な計画に挑戦する

ものづくり補助金に採択されるためには、革新的な計画に挑戦しなくてはいけません。公募要領には、ものづくり補助金が何を支援するためのものかがはっきりと書いてあります。

 

中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。

 

出典:令和元年度補正・令和3年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公募要領(12次締切分)

 

革新的とは、世の中においてまだ実現できていないことです。つまり、ものづくり補助金は、他の会社や個人がやっていないような技術やサービスを生み出そうとしている企業や個人に対する援助であるとも言えます。

 

裏を返せば、単に設備を導入して生産性を上げるに過ぎない事業計画と判断されれば、採択は厳しいかもしれません。まずは、自社の事業計画が「世の中で未だ実現できていないこと」に結びつくものかを考えてみましょう。

2.書類の不備をなくす

書類の不備をなくすのも重要です。たとえ、事業計画が素晴らしかったとしても、書類の不備があると不採択になる可能性があります。特に、以下の不備は起こりがちなので気を付けてください。

 

  • 応募締切日の10ヶ月以内にものづくり補助金の交付決定を受けていたなど、補助対象外になる理由がある
  • 中小企業者なのに小規模事業者の補助率で申請していた
  • Jグランツに入力した労働者の人数とExcelで提出した労働者名簿の人数が違っている
  • 添付書類に空欄が目立った

 

書類の不備が原因で不採択になるのはあまりにもったいないです。公募要領や事業計画の確認をするとともに、認定支援機関の担当者とも綿密な打ち合わせをし、慎重に対処しましょう。

3.わかりやすく、完成度の高い事業計画書を作る

ものづくり補助金に採択されるためには、わかりやすく、完成度の高い事業計画書を作りましょう。以下のポイントを意識してみてください。

 

  • 「工程上のボトルネックを解消して6時間かかっていた加工を3時間にする」といったように、課題とそれに応じた達成度を、具体的な数字を用いて明示する
  • 「いつ、何をやるか」のスケジュールは、ガントチャートなどを使いわかりやすく示す
  • 文章ばかりにならないよう、写真、図表、グラフなども用いる

 

ある程度書きあがったら、第三者にも読んでもらいましょう。分かりづらい箇所がないか確認してもらい、適宜調整するとさらに効果的です。

限界を感じたらプロに頼ろう

ものづくり補助金に応募したくても、これまで経験がなければ、何から手を付ければよいかわからないかもしれません。自分ですべて対応するのも限界があるため、ここはプロに頼りましょう。商工会や商工会議所、行政書士や中小企業診断士などの専門家からアドバイスを受けるのをおすすめします。