飲食店の開業で活用できる補助金や助成金は4種類あります。飲食店は開業するために費用がかかり、実際にオープンすると資金が足りないといったことはよくあることです。できれば「融資を受けずに資金調達がしたい」と考えるのではないでしょうか。そこで検討して欲しいのが「補助金・助成金」です。

飲食店が開業後に活用できる補助金

飲食店が開業後に利用できる補助金の代表的なものは3種類あります。開業時に利用できる補助金は、事業年数が浅くても応募できるのがメリットです。融資の場合、事業が軌道にのるかどうかもわからないまま、返済計画を立てなければなりません。また、返済も始まります。補助金は、いったん購入経費を自分で支払わなければなりませんが、受領後の返済は不要です。事業主の実質負担を軽減できるので、ぜひ活用したいところです。

小規模事業者持続化補助金「創業枠」

上限枠は200万円です。申請するには次の3つの要件を満たす必要があります。

  1. 特定創業支援等事業による支援
  2. 市区町村以外の団体からの支援
  3. 証明書の写し

1.「特定創業支援等事業による支援」とは

創業希望者、創業して間もない人を支援するための国・自治体によるサポート事業のことで「産業競争力強化法」に基づいています。自治体が行うセミナーに参加し「特定創業支援等事業の支援を受けたことの証明書」を受領します。

2.「市区町村以外の団体からの支援」とは

1とよくにており、こちらは「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携し「認定連携創業支援等事業者」が実施したものである必要があります。こちらも産業競争力強化法に基づくものになります。

3.「証明書の写し」とは

都道府県により異なりますが、おおむね次にあげる4つのテーマについてすべて受講した証明書の控えを貼付します。この講習は1カ月以上で4回以上に分けて開催されるため、受講する場合は事前にスケジュール調整されることをおすすめします。

  • 経営
  • 財務
  • 人財育成
  • 販路開拓

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

「革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するもの」に対して、申請し採択されれば受けられる補助金です。補助額は100万円から1,000万円を上限としています。また、世の中の状態(例えばコロナ禍など)により、環境が変わると申請枠も変化が生じる補助金です。以下の業種にあてはまれば申請できますが、申請枠については、都度確認が必要になります。

ものづくり補助金の詳細はこちら(令和元年度補正・令和3年度補正 ※毎年内容は変更になります。今年度(令和4年)の参考になります。)

 

ものづくり補助金は、機械設備の導入に活用できるため高額なものを購入できます。実際に購入するときには、いったん自己資金で支払わなければなりません。しかし、補j金が採択されているのがわかれば、開業時でも融資が受けられる可能性が高まります。借入なので返済が発生しますが、受領した補助金を返済にあてられます。つまり、無理のない返済計画が立てられます。

IT導入補助金

最大350万円までの補助が受けられます。事業者であれば、多くの人があてはまる可能性が高い補助金です。活用方法は以下の通りになります。

  • 受注システムや会計システムの導入
  • ECサイトの構築
  • サブスク専用サイトの構築  など

ソフトウェア購入費やクラウド利用費、導入関連費等が対象になります。クラウド利用料は最大2年分補助が受けられるため、改正電子帳簿保存法向けにシステムの入れ替えを考えている方も、一度検討されることをおすすめします。また、申請方法によっては1種類のソフトウェアだけではなく、関連する2種類目のソフトウェアも導入できる場合があります。一度、ベンダーに確認してみるのもよいでしょう。

都道府県別の補助金がある場合も

補助金は、国が政策として準備しているものだけではありません。地方自治体が雇用創生や、住民人口増加を目的に創設している補助金があります。例えば東京都港区では「新規開業賃料補助」があり、港区内で創業して2年未満の方を対象とした補助金があります。年2回の募集があり、月額5万円を限度に賃料に3分の1を乗じて得た額、月額10万円を限度に賃料に3分の2を乗じて得た額のいずれかで支援が受けられます。このように開業する地域によって、特別な補助金があります。

 

補助金受領後は後年報告があります

補助金を受領すると、多くの場合は以降5年間にわたって後年報告があります。言い換えると「成果確認」です。補助事業がどれだけ利益をもたらしているか、報告をしなければなりません。補助金を受領した後も安心せず、後年報告のためにどれだけ成果があったか、後から確認できるようにしておくことをおすすめします。

飲食店が開業後に活用できる助成金

補助金だけではなく、助成金もあります。補助金は申請して採択の結果により補助金がおりますが、助成金は申請すれば必ずもらえるお金です。ここでは助成金の中でも開業したての飲食店が申請できるものを1つご紹介します。

受動喫煙防止対策助成金

都道府県により従業員がいる場合といない場合で客席面積要件が異なる場合があります。しかし以下の業種にあてはまる場合はおおむね申請可能ですので、検討してみるのが良いでしょう。

受動喫煙防止対策助成金の詳細はこちら

都道府県別で特別な助成金がある

補助金と同様に、助成金にも都道府県で準備されている特別な助成金があります。例えば東京都だと「創業助成事業※」があります。助成限度額は300万円、助成対象経費は賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費です。

(※第2回募集は終了しております。ご注意ください。)

 

開業後の資金調達には補助金や助成金の活用を

事業が軌道にのるまでの資金調達には、補助金や助成金を活用するのがおすすめです。融資のように返済の必要はありません。飲食店の場合は、緊急事態宣言のように外部からの要因で、売上が確保できなくなる可能性があります。融資だと、状況がどうであれ返済開始の期日がくれば、毎月一定額を返済しなければなりません。補助金は採択されれば返還することはほぼありません。そのため、開業のために資金不足になる時期に安心して利用できます。